漱石hommage 吾輩はクルマである(再)
カテゴリー
:ショールームダイアリー
スタッフ
:高橋 勇太 / タカハシ ユウタ
[店長]
[2020/10/11]
屁喜男は新人類と呼ばれた世代である。
その上の世代にとっては理解し難い宇宙人のように思われていたのであろうか。
その新人類も今や旧人類と成り果てる。
旧人類と成ったところで人間は成熟するかと言えば必ずしもそうではないようである。
屁喜男も相変わらずのようで・・・
ボンネットを開けてテープを伸ばし始め 全く太平の逸民みた様である。
運動会での徒競走のゴールテープではない。
吾輩も過去に重量バランスが走行性能に貢献すると申したが
このテープを見ていただければ分り易いのではないか知らん。
屁喜男のする仕事であるから 多少の歪みはご容赦頂きたい。
ホイールのセンターから真っ直ぐに伸ばす。
そうするとフロントの車軸に対して エンジンが後方に搭載されている事が分る。
吾等同輩は前後重量配分50対50に拘っている。
重量物は車体の中心に近いほうが良い。
両腕を水平に前倣えの状態で重いものを持って運動するより
重いものを躰の近くに持って運動するほうが楽であろう。
テープ後方について申したが
逆にフロント車軸の前方には空洞が目立つ。
フロントオーバーハングが軽量であることは回頭性に貢献する。
吾等同輩はステアリングを切った分だけ瞬時に その方向に顔を向けるのである。
ステアリングギア比12対1という設定は
運転者にとって極めて痛快なフィーリングを提供していることかと思う。
ステアリングを12度切ればタイヤは1度曲がる。
ステアリングを15度切らなければならないものと
タイヤを3度曲げるのに必要な操作で比較してみたらよい。
屁喜男も暇な男だ・・・
吾等同輩は同じ概念で造られているのだから 一台で好いものを。
先日 吾等同輩は世代交代を迎えた。
と言う事は 吾輩も旧人類。否 旧クルマ類に成るのであろうか・・・
新世代には
吾等旧クルマ類以来の痛快な走行性能に加え
ナビゲーション・地デジが内蔵された。
前後方向だけでなく横方向での補正操作も援助される。
走り過ぎたから休もうよと 実に気の利く優男となった。
屹度 女性にモテることであろう。
旧クルマ類のアイロニーと捉えられては遺憾であるが
男は黙って地図。である。